2011/09/28

【妄想】ある医者のひとりごと

夕方、病院にある男が搬送されてきた。

「ドン」と大きな音がなって様子を見に駆けつけた奥さんが台所で倒れている彼を発見らしい、
と救命救急士が報告してくれた。

小麦粉を使った料理でもしていたのだろう手は白い粉で汚れ、
倒れた時こぼれたと思われるコーヒーがブルーのシャツを湿らせ、シミを作っていた。
意識はない。

診断した結果は「全身打撲」。
幸い命に別状はない。
しかし、どうもおかしい。
料理をの最中に倒れただけでこれほどの怪我をするだろうか。
彼は、二階から誰かに突き落とされたかのようなダメージを負っている。

しかし、駆けつけた救命士は、確かに彼は台所で倒れていたと言う。

何らかの事件を疑ったが、家の中には彼と第一発見者の奥さんしかおらず彼女にはアリバイがあった。
ドンと音がなった時、彼女は宅配便の受け取りを玄関でしていたと宅配便業者の男が証言している
(慌てる彼女を落ち着かせ、救急車を呼んだのは彼だ)。

その時、ベットに横たわる彼が意識を取り戻した。

「ここはどこか?」と聞くので、
側にいた看護師が、ここは病院の中で彼が救急搬送されたことを伝えた。

私は、彼が倒れた時の状況を聞いた。
すると、「料理の準備をしている最中に台所から落ちた」という。
看護師たちが目をあわせて、この人は何を言っているのかという表情をしている。
私も、頭のうちどころが相当悪かったか、と一瞬、彼に同情した。

その時、一人の看護師が彼の家の連絡先の住所を見て、何か思いついたかのように
彼の手を調べ始めた。そして彼の手に付いている小麦粉を人差し指ですくって舐めた。

そして「この人は本当に台所から落ちたのでしょう。彼の家の近くにはIKEAがありますから」と言った。

私には、全く彼女の言うことが分からなかった。

この動画を見るまでは・・・

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