2014/02/18

【時すでにお寿司】過去の自分に読ませたい本

もしタイムマシンがあったら、アマゾンの配送が時空を超えられたら
大学入学したばかりの自分に読ませたい本がある。
それについて、読んどきゃよかったって後悔しながら書く。

ショーペンハウアーの『読書について』について。

内容をライブドアニュース風に紹介。

ざっくり言うと>>
  • 読書は、自分の代わりに他人に考えてもらうことである。
  • ただの多読はダメ。ただの博学にしかならん。本当に価値ある本を読み、
    自分が使える知識にしないと意味ない。
  • 大事なのは読書で得た知識を使って、自ら思索すること。

多読NGっていうのは、現代の読書論の主流からは外れるかもしれない。しかし、
ここ言われているのは「しょーもない本を、無闇矢鱈にたくさん読むのは無駄」
っていうこと。

「じゃあ、そのいい本とそうでない本のの選球眼はどう磨くの」っていうと「原著
に当たれ。あるテーマの創設者、発見者の書いた本を読め。解説本とか資料の寄
せ集めは読むな」とのこと。

その他、読書に限らずインプットすることについてキラリと光るセンテンスが
盛りだくさんです。

詳細は本でどうぞ。







「この本は簡単な言葉で、煽り気味に強気に「読んで、思索せよ」呼びかけてく
る。大学で学問に真剣に取り組もうとする若者なら、いい刺激を受けると思う。

高校は『教えたれたことを忘れない』という能力で成績を稼ぐが、大学では『理
解して自分の考えをアウトプットする』能力が重視される。この本には『読書の
こと』だけででなく『考えること』『書くこと』についてのエッセーも収録され
ているので、その点でも大学生に適している。(『書くこと』についてためにな
る部分は少ない。そのエッセーでは良い本の条件について知ることのほうが多
い)。

著者の時代と僕らの時代では、本の持つ価値や役割やアウトプットのツールは異
なる。必要とされるスキルも異なっている。そういう点からは、すんなり納得で
きないこともあるだろうし、反論も出てくるだろう。

しかし、若くて無駄に時間のある大学生なら、真に受けてみるのもいいと思う。
岩波の青帯になるくらいの名著である。読んだだけで、これを批判するには、
おぬしには武器が少なすぎる。高校あがりの知識と経験では、相手にならない。
この本の通りがっつりやってみて『いや、ここあかんがな』と反抗するくらいが
丁度よい」

と、タイムマシンで戻ってこの本渡して、大学入りたての自分に伝えたい。





この本は岩波と光文社から出ている。どちらかというと最近出た光文社古典
新訳文庫の方が読みやすい。理由は、光文社の方は、僕らの馴染みある言葉
で訳されているから。岩波のは数十年前の訳で、光文社より読むときに頭を
使わなければいけない。

古典の名作を、平易な文体で提供するって、いい仕事だなと思った。「いま、息を
している言葉で、もういちど古典を」というスローガンいいっすね。光文社さん。
まあ、その文体の持つ雰囲気や訳の正しさについて、専門の人からは言いたいことは、
あるとは思うけれど。

0 件のコメント:

コメントを投稿