2014/02/05

魚のボラについて

photo credit: buku2photo

ニュースで見た。ボラがすごいらしい。

ボラ大群住民驚き 大洗の旧磯浜漁港、涸沼川に遡上 
大洗町の涸沼川最下流部の船だまりに数万匹とみられるボラの大群が遡上(そじょう)し、
地元の話題になっている。年明けごろから目立ち始め、餌を求めてカワウやサギなどの
水鳥が集まり、周辺住民は思わぬふん害などに悩まされている。近くに50年以上住む
漁業経験のある男性は「(船だまりに)ボラの大群は初めて」と驚いている。

 ちょうど昨日読んだ本に、ボラのことが書いてあったので、自分の中でもホット
なニュースだった。ボラの産卵期は冬で、そのころ南の海へ下ってくるらしい。
だから大量遡上はその影響かもしれません。





ボラは出世魚で「オボコ→イナ→ボラ」と出世するとのこと(地域によって呼び
名は違うようです)。ボラの次は「トド」と呼ばれ、その後はありません。そこ
から「結局」「最終的に」という意味の言葉「とどのつまり」が出てきたとも
言われています。

夏の川にはボラの幼魚の「イナ」がやってきて、江戸時代は魚河岸にもならんだ
ようで、イナの背を模した「鯔背銀杏(いなせいちょう)」という髪型が流行り
ました。その後、粋で男気ある人のことを「いなせ」と形容するようになったそ
うです。

「いなせだね 夏を連れてきた人」という歌詞は「イナ=夏の魚」ということで季
節的にもあっていたのですね。





ボラの卵巣を塩漬けにし、水でほぐし干し固めると長崎の珍味「カラスミ」とな
ります。

モノ好きな人は「ボラのへそ」と言われる部分を好むそうです。でもこれへそで
はなく胃なのだそうです。ボラは産卵に向けて泥の中の餌を食べるので鳥の砂嚢
と同じ様に筋肉の分厚い胃ができあがったらしい。これも珍味であります。


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